2026年05月22日
「この利用者さんの訪問看護は、医療保険と介護保険どちらで入ればいいですか?」——新人ケアマネージャーはもちろん、経験のある方でも判断に迷う場面があるのが、訪問看護の保険区分です。区分を誤るとケアプランの組み立てにも影響するため、基本的な考え方を整理しておくことは実務上とても重要です。今回は、訪問看護における医療保険と介護保険の使い分けの基本をお伝えします。
原則は「介護保険優先」——ただし例外が多い
65歳以上で要介護・要支援の認定を受けている方は、原則として介護保険での訪問看護が優先されます。介護保険の訪問看護は、ケアプランに位置づけてケアマネージャーが調整する形になります。回数の上限はありませんが、他のサービスと合わせた支給限度額の範囲内で調整が必要です。
ただし、以下の条件に当てはまる場合は、介護保険ではなく医療保険での訪問看護が適用されます。厚生労働大臣が定める疾病等(末期悪性腫瘍・多発性硬化症・重症筋無力症・パーキンソン病関連疾患など)に該当する場合、精神科訪問看護が必要な場合、そして先ほど触れた特別訪問看護指示書が発行されている期間中——これらは医療保険が優先されます。また、40歳未満の方や要介護認定を受けていない方も、医療保険での対応になります。
医療保険と介護保険、実務上の主な違い
保険区分によって、訪問の頻度や時間、ケアマネージャーとの関係性にも違いが生じます。医療保険の場合、原則週3回・1回20〜90分が上限ですが、厚生労働大臣が定める疾病等や特別指示書が出ているケースでは毎日の訪問も可能です。介護保険の場合は回数の上限はなく、支給限度額と他サービスとのバランスで調整します。
ケアマネージャーとの関係でいえば、医療保険適用の場合はケアプランへの位置づけが不要になる点も押さえておきたいポイントです。ただし、実際のケアの方向性やご家族への情報共有は引き続きケアマネージャーと連携しながら進めることが、支援の質を保つうえで重要だと桃李では考えています。保険区分が変わっても、連携の密度は変えないようにしています。
迷ったら「一緒に確認する」スタンスで
保険区分の判断は、疾病名・認定状況・指示書の有無など複数の条件が絡み合うため、ケースによっては判断が難しいことがあります。「この状態だと医療保険になるの?」「特別指示書が切れた後はどうなる?」——こうした疑問は、遠慮なく桃李に確認してください。
訪問看護ステーションとして、保険区分の整理や主治医への指示書依頼のタイミングについても、ケアマネージャーと一緒に確認しながら進めることができます。「わからないまま進めてしまった」という状況を防ぐためにも、疑問が生じた早い段階でのご相談をお勧めします。
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