在宅看取りを成功させる連携とは|多職種チームで支える終末期ケアをケアマネ向けに解説

2026年04月10日


📋 この記事は「在宅連携の教科書」シリーズの一部です。
ケアマネジャー・退院支援看護師・医療職の皆さまへ、訪問看護との連携に役立つ情報をお届けします。


はじめに

「最期は住み慣れた自宅で」——そう希望される方が増える一方、それを実現するには医療・介護チームの連携が欠かせません。

この記事では、在宅看取りを支える連携の基本と、訪問看護が果たす役割を2つの現場事例とともにお伝えします。


在宅看取りの連携で大切な2つの土台

本人の意思決定を中心に置く

在宅での看取りは、「病気を治す」ではなく「本人が望む場所で、望む生活を続ける」という価値観のもとで行われます。厚生労働省のガイドラインでも、本人・家族と十分に話し合い、本人の意思決定を基本とした連携が求められています。

チーム全員が「生活を支える」視点を共有する

病院が「病気を治す場所」であるのに対し、在宅療養では「家で生きたいという思いを大切にしながら病気と向き合う」という視点でのケアが求められます。この価値観をチーム全員が共有することが、連携の土台になります。


現場事例:連携がうまく機能した2つのケース

ケース1:終末期で「入院か在宅か」迷っていたAさん

終末期にあったAさんは入院継続か在宅療養かで迷われていましたが、ケアマネジャーを中心とした医療・介護チームが組まれ、ご本人の希望通り最期まで自宅で過ごすことができました。

連携のポイントはこの4点でした。

  • 家族背景に合わせた情報共有: 遠方に住むキーパーソンの次男に重要な決定を委ねるなど、家族の状況に応じた方針共有
  • 役割分担の明確化: 看護師が状態と見通しを図式で説明し、ケアマネが利用可能なサービスを提案・調整
  • こまめな状態報告: 食事量の減少や転倒などの変化をその都度共有し、全サービスが同じ方針で動ける体制
  • 往診への同席: 意思決定が必要なタイミングで訪問看護師とケアマネが訪問診療に同席し、チームで方向性を確認

ケース2:約5年間、入院せずに在宅療養を継続したBさん

慢性心不全をお持ちの80代女性(要介護5)のケースです。要介護1の段階からケアマネが担当し、重度化防止を目的に訪問看護を早期導入しました。

主治医と訪問看護が連携し、夜間・休日の急変時には事前の指示に基づいて薬剤投与などの対応を実施。約5年間、緊急入院することなく在宅生活を継続することができました。

先の見通しが立てにくい状況でも、複数の専門職が協働して見守ることが、本人の意向を長く実現することにつながります。


在宅看取りにおける訪問看護の役割

① 24時間対応による安心の提供

夜間・休日でも看護師が待機し、急変時の電話相談や訪問が可能です。「痛みが強くなった」「救急車を呼ぶべきか」といった場面でも即座に対応し、ご家族の心理的負担を大幅に軽減します。

② 退院時のスムーズな移行支援

退院日に在宅療養に必要な指導(退院支援指導)を行い、入院中からの情報共有で在宅への移行をサポートします。退院前カンファへの同席も随時対応しています。

③ ICTを活用した情報共有

診療情報や急変時の対応方針を関係機関とリアルタイムで共有し、計画的な医学管理を支えます。看取り研修を修了した看護師による遠隔死亡診断補助の仕組みも整備されており、深夜や遠隔地でも迅速な対応が可能です。


まとめ

在宅看取りを成功させる鍵は、本人を中心に、各専門職がお互いの役割を尊重しながら連携することです。

「些細なことで連絡して申し訳ない」と思うような変化でも、ぜひ遠慮なくご相談ください。判断に迷ったときこそ、専門家の意見が力になります。


📞 連携・ご相談はこちら

訪問看護ステーション桃李 札幌東
札幌市東区・北区を中心に、札幌市全域のご相談をお受けしています。

「このケース、訪問看護は必要?」 — 担当者への直接相談、随時受付中
退院前カンファへの同席 — ご要望に応じて対応可能
契約前のお試し訪問も受け付けています — まずはお気軽にご連絡ください

📧 お問い合わせフォーム:https://touricare.net/contact/
📞 電話番号:011-733-5555


📚 このシリーズの他の記事もご覧ください

「在宅連携の教科書」シリーズ一覧を見る


カテゴリー


最新記事